バーとワインの先駆者

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"今井さんのやり方でいちばん勉強になったのは、
レモン・ピールのしかたです。...
上方45度ぐらい斜めの角度で、
グラスから10センチから15センチ離して搾りなさい。
ほしいのは香りであって、苦みをグラスへ入れるもんじゃないよってうお話です。...
レモンの皮の中には苦みと香りと2種類の油成分がある。...
苦みのある油分は重たいという。それを搾るとストレートに落ちてくる。
しかし、香りを持った油分は非常に軽いからフワーッと飛ぶ。
こちらをグラスに受けなさいと教えられました。
...そのために、グラスから角度をつけて搾る。
そうすると、重いのはグラスの外に落ちて、軽い香りだけが、
霧になってマティーニに降りかかる。"

先日、散歩の途中の古本屋で見つけた
枝川公一・著『日本マティーニ伝説』を読み終わりました。

女優の筆力

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"視界をザザーっとなぎ倒す爆風。そこここに飛び散る火柱。
低く身をかがめて走る私にビショぬれの布団が重たかった。"

今日の日経新聞「私の履歴書」から。
女優・岸惠子さんの今日のタイトルは「横浜空襲」
死を目の当たりにした体験も凄いですが、
その経験を簡潔に淡々と描写する筆力に驚かされます。

アナザー1964

"障害者スポーツやリハビリテーションという言葉が一般的でなかった時代。
脊髄(せきずい)損傷の人たちは療養所や病院でひっそりと暮らし、
パラリンピック出場を持ちかけられると、「恥ずかしい」。
]ところが会場には、とにかく明るい外国人選手の姿があった。
仕事に家庭、車の運転......。
健常者と変わらぬ生活を送っていると知った。"

昨日の朝日新聞読書欄の『アナザー1964』の著者インタビューから。

君の瞳に・・・

"「でも君は、割れたワイングラスの破片が散らばっている居酒屋の床を、
周りが止めても、平気な顔をして裸足(はだし)で歩こうとするような女性だ。
危なっかしくて、見ていられないと思った」

「まどろっこしい譬(たと)えだけど、ずっとわたしを守ってくれるのね?」"

今日の日経新聞の連載小説「太陽の門」から。
映画「カサブランカ」の前日譚は、
マドリード攻防戦前夜の主人公リックと
女性カメラマン・ゲルダの愛のひととき。